風俗嬢の世の中のイメージ その3

職業欄Xに入る言葉が「喫茶店のウェイトレス」である場合、この二文は相変わらず、それぞれに独立した情報としてしか機能しない。しかし、職業欄Xに入る言葉が「風俗嬢」である場合、どうだろうか。ただちに二分の独立性は損なわれ、それらをつなぐ要素として、因果関係が召還されることになる。つまり「私の友人が自殺したのは、友人の職業が風俗嬢だったからだ」というように、書き換えられてしまう。一を見て十を知るがごとくに、「風俗嬢の友人が自殺した」という、たった一度の個別の事実が、ただちに風俗嬢という職業全体にかかわるものとして一般化されてしまうのだ。

人間は自分たちが思っているほど勤勉な生き物じゃない。特に思考するという営みにおいては惰性を極めている。本来、この世界に起こるありとあらゆる事象は、全てが個別の事象であり、それら個別の事象に対して何らかの判断を下すためには、逐一、周辺情報について綿密な調査を行ったうえで、身長に検討して行わなければならない。しかし、その作業は余りにも煩雑であり、時間的、コスト的、また人間の能力的にも余りある。

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